著者:みみとミミ
販売元:集英社
(2012-03-23)
作品内容
魔王な使い魔と魔法少女な 2 金色のツインテール (魔王な使い魔と魔法少女なシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
著者:みみとミミ
販売元:集英社
(2012-06-22)
作品内容
魔法少女になれない瑞希を襲う新たな試練は―後輩な妹だった!?不思議少女、南熊英の妹が加わり話は徐々に恋模様!?今度も魅せます『問題作』早くも続刊登場。
2012年3月及び6月に集英社(集英社スーパーダッシュ文庫)から発行された、性転換(変身)該当作品[魔王な使い魔と魔法少女な]の第1巻及び第2巻です。
少し違くネタバレも含みますが、該当は「2ヶ月前に突如現れ、100件近い事件を解決したとされる、黒を基調にした派手派手しいゴスロリチックの服を着て、魔法を使う、自称「魔法少女」の存在が噂される「美浜区」に住み、ある日、とある事情でやって来た、海と街が同時に見渡せる「海浜大森林公園」で、何故かダンボールハウスを作ろうとしている、「魔王」を称する女の子「リノ」を使い魔にしてしまい、1人暮らしの自分の家に「リノ」を同居させる事になってしまった、「美浜区」にある私立「白鳳学院高等学校」に通う、主人公の男子生徒「朝霧 瑞希」は、実は、魔法技術の発達した「魔界」から、科学技術の発達したこの世界「機界」の知識の一端を盗みに来た、意思を持つが、見た目はただの棒にしか見えない「魔界」の「神代の魔術」で作られたと言う謎の棒「ハル」と契約し、女の子の身体に変身し、自分の独善で人々を救う、黒の魔法少女であった」です。
作品としては、第10回[スーパーダッシュ小説新人賞]で入賞外の作品でありながら発行された、「ゴスロリチックの服を着て、魔法を使う、自称「魔法少女」の存在が噂される、とある街で、主人公の男子高校生「朝霧 瑞希」が「魔王」を称する女の子「リノ」を使い魔にしてしまった」事から話が始まる、作中に登場するキャラクターの一人称や三人称を交えつつ、主人公の一人称を中心に話が進んでいく、本質的にはシリアスな話の展開のコミカルタッチの魔法少女モノの性転換(変身)該当作品[魔王な使い魔と魔法少女な]の第1巻とその続編に当たる第2巻になります。
性転換該当作品としては、個人的に作中に登場するキャラクターの設定や世界観などは中々しっかり設定され、第1巻、第2巻共に中々個性的で魅力あふれるキャラクターたちの性格や話の掛け合いは面白く、作中では主人公たちの日常生活もしっかり描かれていて、コミカルタッチの学園モノの面白さはしっかりある作品ではないかと思うものの、該当キャラである主人公の名前が、性別のわかりにくい名前で、作中の挿絵以外では、該当キャラの外見に関した描写も殆んどなく、第1巻では、中盤以降に該当キャラが魔法少女である事が明かされ、第2巻でも、該当キャラが女の子の身体になるシーンは冒頭と話の最後以外にはまったくない、独特な構成になっていますので、第1巻、第2巻共に該当作品としての面白さが薄い部分が多く、作品としても、非常にクセのある文体と構成である為に、何度か読み返して、作中に登場するキャラクターの性格や喋り方などを理解しないと場面転換後にどのキャラクターの視点で話が進んでいるのか理解できなくなるなどの全体的に読みずらい部分が多い作品ではないかと思いますので、全体的に該当作品としての評価を含め、人により作品の評価や好みが非常に大きく分かれる作品ではないかと思います。しかしながら、第1巻では、該当キャラの痛みを伴う魔法少女への変身シーンや魔法少女としての活躍が挿絵を含めて中々しっかり描かれ、話の後半では、白の魔法少女に変身する該当キャラがもう1人登場するのも該当作品的には良く、話の展開も自分の身体を省みず、傷だらけになりながら魔法少女として独善的に人々を助ける該当キャラの理由など、第1巻での中心人物たちの心理描写はしっかり描かれ、話の後半の盛り上がり方も良いと思いますので、幾つかの設定は消化不良のまま話が終わる所は好みが分かれますが、重い話の展開の魔法少女モノの作品が好みに合う人には、中々面白く読める第1巻ではないかと思います。また第2巻でも、話の中心になるキャラクターが世界観に関わらないキャラクターの為に第1巻で語られなかった部分は、引き続き消化不良のまま終わりますが、魔法少女をやめ、目標を失った該当キャラの心理描写や話の中心となるキャラクターの重い過去などが、第2巻でもしっかり描かれていて、第1巻とは、違った面白さがある話の展開になっていると思いますので、上で書いたように該当作品としての面白さは薄く、独特な文体と構成で読みずらい作品ではありますが、作中に登場するキャラクターには魅力があり、第1巻及び第2巻共に綺麗な終わり方になっていて、このシリーズ作品に興味があり、文体や作中に登場するキャラクターに魅力を感じる人や自分のように該当作品を収集している人には、中々面白く読めて、良い意味で問題作と言われる理由も納得できる該当作品ではないかと思います。