廃墟サークル 1巻 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)廃墟サークル 1巻 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
著者:渡辺 ゆうな:漫画 ゆうき あずさ:原作
販売元:一迅社
作品内容
俺の名前は御堂真理亜。だけど一年ほど前は市ノ瀬零と男名を名乗っていた。
俺は新しい名前と性別、そして三億円の手切れ金を与えられ、市ノ瀬家から追放されてしまう。
「許せない」
その想いが復讐心を掻き立てる。そして俺は辿りつく。
同じように市ノ瀬家に復讐を誓った少年達が、根城とする廃墟へと。

2011年4月に一迅社(IDコミックス ZERO-SUMコミックス)から発行された、性転換(手術)該当作品です。
上の作品内容にも該当は書かれていますし、少し違うかもしれませんが、該当は「市ノ瀬グループという大企業の従業員が大半を占める企業都市「瀬川」で、「市ノ瀬家」の跡取りとして育ってきた、幼いころから外国に留学し、十代で大学に進み博士号も習得した天才児の少年「市ノ瀬 零」は、あるとき旅客機墜落事故に合ってしまい、手違いで何故か女の子の身体に変えられてしまう。そして、女の子の身体に手違いで変えられてしまった為に男子が後継者とあるべきだと言う「市ノ瀬家」の跡取りとしての資格を失ってしまい、手切れ金の3億と新たなる名前「御堂 真理亜」を与えられ、着せられていたゴスロリ風の衣装のまま「市ノ瀬家」から追放されてしまった「零」は、雨の中、「市ノ瀬家」への復讐心から自殺を考えながら「瀬川」の町をさまよい歩いていると突然は聞こえたサイレンとマンション解体に反対するアナウンスに引かれ廃墟のマンションを訪れるとそこには、自分と同じように「市ノ瀬家」に復讐を誓った、4人の少年達と出会うことになる」です。

個人的に作品としては、一迅社から発行されている、女性向けの月刊誌[コミックZERO-SUM]にて、2011年5月現在も連載されている、7日間という決められた時間の中で廃墟を舞台に元は男だったが事故で女の子になった主人公と4人の少年達との交流と友情、そして市ノ瀬グループという大企業との戦いを描いた作品で、第1巻には第1話から第5話までが収録され、絵柄は綺麗な絵柄で、主人公を含め登場するキャラクターもそれほど深く描かれていませんが中々個性が出ていて良いと思いますが、第1巻に収録された話では、主人公の心理描写などの台詞が多く、人により見ずらい印象を受ける所があるのではないかと思いますし、話の展開も作中に「市ノ瀬家」と対等な取引をするためにネットを使用して情報を流して戦おうとする描写や主人公と少年達のリーダである「聡」との心理的な駆け引きなどサスペンス的な描写も描かれているものの、全体的に主人公と4人の少年達の廃墟での交流がメインに話が進み、冒頭から2日間経っていますが、「市ノ瀬家」との戦いは殆んど描かれておらず、話自体は殆んど進んでいない印象を受けましたので、人によっては、作品の評価が分かれる展開になっているのではないかと思いますが、今の巻の最後の話の終わり方は、次の話が気になる終わり方になっていて、面白くなりそうな要素はある作品だと思いますので、今後どのような話の展開になるかで、作品の評価が変っていく作品ではないかと思います。

性転換該当作品としては、個人的に上でも書きましたが、該当が「大企業の跡取りの少年が、あるとき旅客機墜落事故に合ってしまい、手違いで何故か女の子の身体に変えられてしまった」という設定の手術での性転換該当の作品ですが、今回の巻の作中では、該当キャラの心理描写は多いものの、自分を捨てた家族への復讐心や自分の過去の回想などの心理描写がばかりで、自分の身体が女の子の身体になったことへの戸惑いや葛藤などの心理描写は描かれておらず、トイレや着替えなどの性転換モノのお約束的な描写もなく、該当キャラが女の子の身体になった明確な理由が明かされないままに話が進みますので、全体的に該当キャラが女の子の言葉遣いを普通に使っている事や該当キャラが服を着替え、髪型も変えているところなども含めて、性転換モノの面白さは薄く、性転換モノが好きな人には、作品の評価は分かれるのではないかと思いますし、作品としても話自体も殆んど動いておらず、全体的に該当作品としての作品の評価も判断が難しい作品だと思いますが、該当キャラのデザインや性格は中々良いと思いますので、今後の話しの展開に性転換モノの面白さが出てくる事を期待したい作品だと思います。