バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)
著者:井上 堅二
販売元:エンターブレイン

あらすじ
「こんな教室は嫌じゃああっ!!」アホの明久は叫んだ。ここ文月学園では、進級テストの成績で厳しくクラス分けされる。秀才が集まるAクラスはリクライニングシートに冷暖房完備だが、彼のいる最低Fクラスの備品はボロい卓袱台と腐った畳だけ。明久は密かに憧れる健気な少女・瑞希の為、組代表の雄二をたきつけ対クラス戦争を始める。それは学園が開発した試験召喚獣を使い、上位の教室を奪うという危険な賭けだった!?

2007年1月にエンターブレイン (ファミ通文庫)発行された、第8回えんため大賞編集部特別賞受賞作品で、 宝島社から発行されている、[このライトノベルがすごい! 2010]で、作品部門ランキング2009年度3位、2010年度1位にもなった作品です。また2010年1月にはアニメ化もされた作品です。

一応の女装該当作品で性転換該当作品ではありませんが、個人的には、楽しく読めて、笑える作品だと思います。
女装該当は「見た目が美少女のFクラスの生徒「木下 秀吉(男)」は、試召戦争で、Aクラスに勝利するための戦略で、双子の姉「木下 優子」の振りをするため女装(本人は演劇部所属のためかあまり嫌がってはいませんが)する」です。
この「木下 秀吉」ですが、巻を追うことに主人公「吉井 明久」から(他のキャラクターからも)普通に女性扱いされていく(本人は嫌がっていますが)珍しいタイプの女装該当キャラだと思います。

作品としては、基本的には、学園ラブコメモノで、一人称の文体で話が進む作品で、メインキャラクター7人の個性の書き分けや設定の作りこみがすごくうまいと感じた作品です。特にキャラクター同士の話の掛け合い上手く、面白いですし、作品の特徴だと思う、試験召喚獣を使用した、対クラス戦争(通称、試召戦争)の設定や成績の悪く、試召戦争では不利な立場の主人公たちが、戦術や交渉で他のクラスに対抗していくのも面白いと思いました。また他の学園モノの作品ではありえない展開にも違和感なく読めると思いますし、話の展開が早く、話のオチも良かったので、楽しく読めました作品です。

個人的に話の内容は、他の学園モノの作品よりは薄いと感じるかも知れませんが、恋愛要素もきっちり入っていて、キャラクターの個性の強さや設定の面白さも有る、お馬鹿な(良い意味で)ノリとギャグの良さを待った読みやすく、楽しめる良作だと思います。また作中の章の始まりで出されるテストの珍回答も面白く、口絵が話のプロローグ的なマンガになっていたり、話の最後の伏線になる、冒頭のメインキャラクター二人(坂本 雄二と霧島 翔子)の会話など面白い構成をしている、個人的にはオススメの作品です。