スカーレット・ウィザード外伝―天使が降りた夜 (C・NOVELSファンタジア)スカーレット・ウィザード外伝―天使が降りた夜 (C・NOVELSファンタジア)
著者:茅田 砂胡
販売元:中央公論新社

あらすじ
30年と限られていたジャスミンの命。しかし訪れるはずのない誕生日を4回迎えた彼女は、その日々、何を思い過ごしたのだろう。そして総帥の地位を継いだケリーは何を見据え生きたのだろう。二人の言葉と想いが残された。本編では語られることのなかった死の直前の女王の姿とキングのその後を描く外伝登場。

電子書籍でも出ている、中央公論新社(C・NOVELSファンタジア)から発行されている、スカーレット・ウィザードシリーズの外伝の話になります。
厳密には違うかも知れませんが、性転換(変身)該当作品になると思います。

該当は「本編にも出てきた、惑星ボンジュイに住む、人外生命体「ガイア」と同じ、一族の少年(見た目は)「ルウ」で、自分の身体を服のように着替えることができる能力(年齢、性別を好きなように変えられる、ついでにしゃべり方も変わります。)を使って、女性に変身して、主人公「ケリー」の息子「ダニエル」の子供を母親の代わりに育てる」です。

話は、本編では描かれなかった、息子「ダニエル」を重役たちから奪回した後から「ジャスミン」が眠りにつくまでの4年間の夫婦生活の話と「ジャスミン」が眠りにつき、「ケリー」が総帥業を継いだ後の話になります。
作者のあとがきにも書いていますが、スカーレット・ウィザードシリーズのエピローグで、次回作品のプロローグ的な話になっています。

少々ネタばれになりますが、該当キャラの「ルウ」ですが、[スカーレット・ウィザードシリーズ]の前作[デルフィニア戦記(全18巻、外伝1巻)]の重要キャラの一人でもあります。この作品にも主役の一人が、性転換該当キャラになりますので、後日ご紹介したいと思います。

個人的に外伝の話ですので、本編を読んでいないと、多少わかり難いと思いますが、ケリーとジャスミンが再び出逢う意外な方法や前作[デルフィニア戦記シリーズ]の続編のプロローグ的な話としても読めますので、色々と興味の尽きない話だと思いますし、次回作品が気になる作品だと思います。

性転換該当作品としては、該当キャラの出番はそれほど多くはないかも知れませんが、個人的にケリーとルウの掛け合いは面白いと思いました。